バギオは、フィリピン国内ではセレブが休暇に訪れる憧れの観光地として人気のエリアです。
しかし、外国人の中での知名度は低く、バギオについてあまり詳しい情報を知らないという人が多いです。
そこでこちらページでは、バギオの魅力についてより深く知ってもらうために、バギオについての情報をまとめました。
立地やアクセス、治安、医療、交通や観光に至るまで細かくまとめたので、このページを読んでもらえば、留学生や旅行者が知っておくべき情報はほぼ全て網羅できると思います。
さらに細かい内容の書かれた関連記事もリンクさせてあるので合わせて読んでみて下さい。
それではさっそく始めましょう。
ルソン島北部の文化都市
バギオは、ルソン島北部コーディリエラ地方にある、標高1500メートルに位置する都市です。6つの州からなるコーディリエラ地方の文化や経済の中心を担っています。
20世紀初頭のアメリカ植民地時代に疫病で苦しむ兵士たちを療養するための保養地として建設された街であり、今でもフィリピン有数の避暑地として人気の観光スポットです。街の一部には西洋風の都市デザインの面影が残っています。
人口は32万人程度でその3分の2は学生といわれています。若い人が多く活気にあふれる街です。
バギオには、セントルイス大学、ベンゲット州立大学、バギオ大学、コーディリエラ大学などフィリピンの大学ランキングでも上位100位以内に入る大学が多く、ルソン島を代表する学問の都としても有名です。
フィリピンの大学とひとえに言っても、その数は2,000以上あると言われています。そして、大学ごとに校舎のあるエリアや特色などは大きく異なります。クオリティーもピンからキリまでありますから、少ない情報でその中から適切な大学を探すのはかなり[…]
バギオが他のエリアと比べとても講師の質が高いと評価されるのは、バギオの語学学校が、優良大学を卒業した優秀な人材を講師として迎え入れることができるためです。
西洋、アジア、そしてコーディリエラ地方の山岳民族独自の文化が融合した芸術の都としても有名で、Kidlat Tahimikを代表に多くの芸術家を輩出しています。
その功績が評価され、2018年には、ユネスコの創造都市(Creative City)にも登録されました。
バギオは、その特殊な歴史背景から、フィリピンの他のエリアにはない独特の文化を形成し、学問や芸術などけん引する文化都市としてフィリピン国内で大きな存在感を放っています。
日本からバギオへのアクセス
バギオには空港がないため、日本からバギオに直接飛行機で行くことはできません。近隣の空港であるマニラ空港かクラーク空港のどちらかに降り立ち、そこからバスや車で移動することになります。
移動手段は、バスが一般的です。
値段は高額になりますが、車と運転手をチャーターすることも可能です。チャーターした場合の相場は、マニラからバギオまで8500ペソ、クラークからバギオまでで6000ペソぐらいです。
下記にそれぞれの空港からのバギオまでのバスでのアクセス方法をまとめます。
マニラ空港からバギオへのアクセス
まずは、マニラ空港からタクシーでパサイのバス停に移動する必要があります。
パサイには、ビクトリーライナーとジェネシス・バスという2大バス会社のバス停があり、バギオ行きのバスを運行しています。
バス停までは、タクシーで移動します。空港のメータータクシーかGrabタクシーを使うとよいでしょう。
タクシードライバーには、ビクトリーライナーなら「Pasay, Victory Liner, please(パサイのビクトリーライナーに行ってください。」、ジェネシス・バスなら「Pasay, Genesis, please(パサイのジェネシスバスに行ってください。」と言えば通じます。
Grabを使う場合は、「Pasay, Victory Liner」「Pasay, Genesis」と入れれば検索表示してくれるでしょう。
上記がパサイにあるビクトリーライナーのバス停の場所です。
こちらが、ジェネシス・バスのバス停までの地図です。
両バス停の近くにあるパサイのエドゥサ通りは、交通渋滞のひどいマニラの中でもワースト1位に君臨する渋滞スポットですので、ラッシュアワーなどはバス停に行くまでに1時間ぐらいかかると思ってください。
最近人気なのが、ジェネシス・バスが運営するジョイバス(Joybus)というエグゼクティブバスです。
Joybusは、マニラからバギオまでノンストップで向かうトイレ付きの高速バスです。
シートもリクライニングで快適。負担の多いマニラ~バギオ間の移動を少しでも楽にしてくれるため、多くの人が利用しています。
この記事を読んでいるあなたは、マニラからバギオまで自力で行ってみたいという強い冒険心を持った方でしょう。しか~し、マニラからバギオまで自力で行くのはそう簡単ではありません。ましてや知識なしで行けばぼったくりにあったり、余計な時間を取[…]
ジョイバスでなくても、バギオ行きのエアコンバスは1時間おきぐらいに出ていますので、ターミナルについて乗れるバスに乗車すれば大丈夫です。
クラーク空港からバギオへのアクセス
クラーク空港だと空港かダウ・バスターミナルからバギオ行きのバスが出ています。
ただし、空港からバギオ行きのバスはかなり本数が少ないと思うので、アンヘルスのダウ・ターミナルに移動してバギオ行きのバスに乗るほうが無難でしょう。
ダウ・ターミナルにはマニラからくるバギオ行きのバスが一時停車します。特にチケットを買う必要などはなく、バスに乗車した後に支払う仕組みです。
ダウでバスを降りる人も多いので、席は比較的開いているはずです。
もしバギオ行きのバスがなかなか見つからなければ周辺にいるバスの運転手に「Excuse me, could you tell me which bus is going to Baguio?(すみません、どのバスがバギオに行くか教えてもらえますか?)」と聞いてみましょう。
語学学校の送迎サービス
留学生に関しては、語学学校が独自に空港への送迎サービス(通称:空港ピックアップ)を利用することが出来ます。
月2回ある指定入校日に行われるサービスで所定の時間内に到着した学生たちをまとめてバスでバギオまで送迎します。
下記の関連記事に詳しい情報をまとめていますので読んでみて下さい。
バギオに留学する学生は、2週間に1回バギオ英語学校協会(BESA)が実施している空港ピックアップサービス(有料)を使用することができます。ピックアップとは、各学校のスタッフが新入生を空港に迎えに行き、一緒にバギオまで同行する送迎サービスの[…]
バギオの治安
次にバギオの治安についてまとめていきます。
バギオは、フィリピン国内でもかなり治安が良好なエリアとして有名です。
各国の治安の指数のデータが分かるNUMBEOでチェックしたところ、安全度が高いことで有名なオーストラリアのシドニーよりも治安の指数が高いことが分かりました。
以前は、夏の間政府機関がバギオに移動した時期もあったため「夏の首都(サマー・キャピタル)」とも呼ばれていました。
その頃から、バギオには数多くの富裕層が家や別荘を建て暮らすようになりました。
富裕層や中間層の多いバギオは、貧富の格差が少なく、お金目当ての強盗や殺人、誘拐などの犯罪はほとんど起きません。また、街に物乞いが少ないことからも貧困層が少ないことが分かります。
治安に関するさらに詳しい情報は、下記の関連記事を読んでみて下さい。
留学するにあたって治安は最も気になる点のひとつですよね。数あるフィリピン留学のエリアの中でも、特に安全なエリアとして有名なのがバギオです。僕は2012年にバギオに留学して以降、語学学校での仕事なども通して約5年近く現地に滞在していた[…]
バギオの気候
バギオは、1年を通して最高気温が24度前後ととても涼しいエリアです。そのため、エアコンを使う必要がありません。
また、12月から2月にかけては夜や朝方の気温がぐんと下がり厚手の上着を着こまないと肌寒く感じる日が多いです。
季節は、乾季と雨季の二季に分かれており、11月から5月が乾季、6月から10月が雨季となります。
日本の真夏のシーズンでもある7月から9月は、台風が多くなる季節です。ルソン島は全体的に台風の通り道で、毎年必ず数回は大型の台風が直撃します。
その時期は、停電も多発しますので覚えておきましょう。また、台風シーズンは、毎年土砂崩れなどの被害があるのでサガダやバナウェなどへの旅行は控えたほうが無難です。
バギオに留学に行く人は、時期によって天候が全く違うということは覚えておきましょう。
バギオの気候に関するさらに詳しい情報は下記の関連記事にまとめてありますので読んでみて下さい。
バギオの魅力は何と言っても過ごしやすい気候にあります。南国フィリピンにありながら、年間の最高気温が24度前後ととても涼しく、エアコンいらずのとても快適なエリアなのです。フィリピン有数の避暑地としても知られ、毎年多くの観光客が夏の暑さ[…]
バギオの医療
次は、バギオの医療事情についてです。
バギオの医療環境は、マニラやセブなどの都市部と比れば医療環境は劣りますが、施設は綺麗な病院もありますので中級レベルといったところでしょう。
風邪や腹痛などの病気であれば、問題なく治療は可能ですが、緊急性を要する場合は、バギオで応急処置をして、マニラやクラークにあるジャパニーズヘルプデスクのある総合病院に移動することを検討したほうがいいでしょう。
下記にバギオにある主な総合病院を記載します。
- Notre Dame De Chartres Hospital
- Baguio General Hospital and Medical Center
- Saint Luis Hospital of Sacred Heart
ただ、バギオにはジャパニーズヘルプデスクがないため、病院でキャッシュレスによる診断ができません。保険金は、日本に戻ってから保険会社に自分で申請して払い戻しを受ける必要があります。
下記の関連記事に医療に関するさらに詳しい情報をまとめていますので読んでおきましょう。
海外旅行や留学に行った後、現地で病気になったらと思うと心配ですよね。海外では予期せぬこともたくさん起こりますから、緊急時に適切な対応ができるように現地の医療事情についても知っておきたいところです。そこで、こちらのページでは、フィリピ[…]
バギオの交通
バギオ市内では主にタクシーかジプニーの2つの移動手段が主流です。
タクシー
タクシーは、恐らくバギオで一番使用頻度の高い乗り物でしょう。
乗り方は、日本や他の国と同様、道端で手を挙げてタクシーを止める仕組みです。そして、車内でドライバーに「〇〇,please(〇〇へお願いします)」と行き先を伝えればその場所まで連れて行ってくれます。
料金は初乗り35ペソで1キロごとに13.5ペソ、1分ごとに2ペソ料金が加算されます。仮に5キロの距離を10分かけて移動した場合、35ペソ+67.5ペソ+20ペソ=122.5ペソ(約250円)の料金が掛かります。
バギオのタクシードライバーはとても誠実なことで有名です。必ずメーターを使用してくれますし、ぼったくることもありません。
ジプニー
次に使用頻度が高いのは、ジプニーでしょう。
ジプニーは、路線バスのようなもので、市の中心から各地方の区間をピストンで運航している乗り物です。フィリピンの市民生活に根付いた乗り物で、経路を覚えてしまえばとても使いやすいです。
運賃は10~15ペソ、料金は、走行距離によって異なるようだがだいたいは10ペソを払っておけば間違いありません。
セブやマニラでは、ジプニーに載るのは危険とされているようですが、バギオのジプニーは安全なのでどんどん活用してください。
タクシーにしても、ジプニーにしてもバギオは交通機関を安心して利用できるのでとても生活しやすいです。
バギオの観光スポット
次は、バギオ市内や周辺地域の観光スポットをご紹介していきます。
バギオ市内の観光地
バギオに市内にも魅力的な観光地がたくさんあります。
例えば、バギオ最大のカトリック系教会である「バギオ大聖堂」、鉱山が見下ろせる絶景の写真スポット「マインズビュー」、元アメリカ軍のメインキャンプがあった場所で今は高級ホテルが点在する森林公園になった「キャンプジョンヘイ」、乗馬が楽しめるライト・パークなど見どころは様々です。
またバギオには、オシャレなカフェが多いので週末はお気に入りのお店でお友達とリラックスしたり、個人でカフェで勉強したりという人も多いです。
レストラン、バーや居酒屋などもたくさんあるのでお友達と出かけて夕食やお酒を飲みながら楽しいひと時を過ごすこともできるでしょう。
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バギオには、気軽に立ち寄れるおすすめカフェがたくさんあり、カフェ巡りも楽しめます。こちらの記事では、そんなバギオの魅力も知ってほしいという想いから、僕が現地で実際に足を運んだ店舗で、かつ「教えたい。でも、秘密にしたい。」という秘密基地的[…]
バギオには、平日の夜遅くまで机に向かって勉強に励むガチな留学生が多く集まります。でも、毎日勉強ばかりではさすがにストレスが溜まります。できれば週末は、ぱーっと日ごろの勉強のストレスを発散したいところです。ということでこちらのページで[…]
バギオの周辺の観光地
バギオ周辺には、世界遺産を巡る歴史探訪からマリンスポーツが楽しめるビーチ、登山やトレッキングが楽しめる山などアウトドアな遊びが楽しめる場所など、たくさんの観光スポットが点在しています。
例えば、スペイン領時代の街並みがいまだに残る街ビガン、「天国への階段」という異名を持つバナウェの棚田群などの世界遺産を巡る旅や、ルソン島北部の手付かずの自然でトレッキングや洞窟ツアーを楽しめるサガダ、登山の人気スポットであるマウント・ウラプなど森のアクティビティも楽しめます。
また、バギオに行くと海のアクティビティは楽しめないと勘違いされている方も多いですが、少し山を下りればバギオの周辺にも海水浴やシュノーケリング、サーフィンを楽しめるスポットはあります。
ラ・ウニオン州のサンフェルナンドはサーフィンや海水浴で有名で、海外からも多くのサーファーが訪れます。また、アラミノスにあるハンドレッド・アイランドではアイランドホッピングやシュノーケリングが楽しめます。
バギオには、平日の夜遅くまで机に向かって勉強に励むガチな留学生が多く集まります。でも、毎日勉強ばかりではさすがにストレスが溜まります。できれば週末は、ぱーっと日ごろの勉強のストレスを発散したいところです。ということでこちらのページで[…]
このようにバギオの周辺では、世界遺産巡り、登山やハイキングなどの森のアクティビティ、サーフィンや海水浴、シュノーケリングなどの海のアクティビティと歴史や自然に触れられる多様なアクティビティが体験できます。
バギオにある紹介校
以下に、ポルタ留学センターが紹介しているバギオにある語学学校を紹介します。
バギオ英語学校協会(BESA)について
バギオには、韓国系の語学学校が結成したバギオ英語学校協会(通称BESA)という組織があります。
バギオ英語学校協会は、バギオの語学学校の質の向上と公正な教育環境の提供を目的に作られた協会で、語学学校を紹介する留学代理店に関してもある一定の条件を満たした企業にしか生徒への案内を認めていません。
その条件の中には、正式に登録されている法人企業であること、必ず年に一度はバギオに訪れ語学学校を視察していることなどエージェントをやるにあたって当たり前と言えば当たり前の項目があります。
ポルタ留学センターは、バギオ英語学校協会の認定エージェントで、公式にバギオの語学学校への生徒の紹介を認められている会社です。安心して留学のご相談を頂ければと思います。
まとめ
いかがでしたか?
バギオに関する情報が詳しく分かり、バギオという留学地へのイメージが以前よりクリアになったかと思います。
僕自身も、バギオに5年近くにわたって滞在し、バギオに魅了された日本人の一人です。
バギオは、旅行する場所というよりは、住みたくなる場所、また還りたくなる場所という表現が一番合っていると思います。
それぐらい居心地のいい街なのです。
長期留学者や途中で留学を延長する学生が多いのも納得がいきます。
一人のバギオファンとして、バギオの魅力をより多くの日本人に伝えていきたいと思っていますので、バギオへの留学に興味がある人はお気軽にメッセージを頂ければと思います。