クラーク、アンヘレス エリアは、数あるフィリピン留学地の中でセブにもバギオにもないメリットを提供できるお勧めの留学スポットでもあります。アメリカの空軍基地があるエリアでアメリカ人が多く住む場所としても有名です。
しかし、セブやバギオに圧されて若干存在感が薄い…。
ということで今回は、知っているような気がして本当はよく分かっていないクラーク、アンヘレス エリアの場所や特徴、治安などについて分かりやすくまとめたいと思います。
クラークと アンヘレス の位置
クラークにも空港がありますが、日本からの直行便はまだ運航していないのでクラークエリアに留学される方はマニラ空港に到着することになります。
クラークと アンヘルスは、首都マニラの空港から約2時間ほど車で北上した場所に位置します。移動手段は、高速バス、一般バス、ハイヤータクシーなど色々ありますが、留学生は主に学校が提供しているピックアップサービスを使用することになるでしょう。
マニラからクラークまでは、高速道路が通っています。マニラでの渋滞に引っかかると30分ほどの遅延はあり得ますが高速に乗ってしまえばあとはスムーズにいきます。
混同されやすいクラークと アンヘルス の違いを解説
クラークは、パンパンガ州のマバラカット市という場所にある経済特区を指します。アメリカ空軍基地や空港があるのもこちらのクラーク経済特区内になります。アンヘルスはマバラカット市に隣接する市です。
クラークエリアにある語学学校は実際はクラークとアンヘレスの2つの市の中に点在しています。クラーク経済特区のあるマバラカット市とアンヘルス市は車で10~20分ほどの近距離ですのでフィリピン留学業界ではクラークとアンヘレスのエリアをよく「クラークエリア」と総称して呼びます。そのほうが分かりやすいからです。
セブ島もマクタン島とセブシティに学校が分布していますね。そんな感じです。
マバラカット市内にあるクラーク経済特区の特徴
クラーク経済特区は、もともとはアメリカの空軍基地や兵士の宿舎エリアとして使用されていましたが、1991年にピナツボ火山が噴火し基地が火山灰の被害にあって撤退した後は経済特区として再開発されることになりました。
経済特区内はとにかくだだっ広い
今は、マニラに次ぐルソン島第二のスマートシティ建設の最中にあります。特区内でも目的別に区画が分けられており空港があるエリア、工場が立ち並ぶエリア、ホテルやリゾートなどが立ち並ぶエリア、ビジネスオフィスや学校、病院が立ち並ぶエリアなどに分かれています。
工場が立ち並ぶエリアには、日本のアデランスや横浜タイヤなど大手企業の海外工場もあります。クエートが広大な土地を購入してビジネスシティを建設しようとしていたりもします。(そのほとんどがまだ開発の途中です。)
マニラとクラークを結ぶ新幹線の建設計画も
マニラから新幹線も通る計画があり、そのプロジェクトは日本政府が支援するようです。詳しくは、東洋経済オンラインの「マニラ首都圏鉄道で日本が信頼される理由」を読んでみて下さい。
今後3年から5年のスパンで目覚ましい発展が見込まれる楽しみなエリアです。
アンヘルス の特徴
フィリピンのアンヘルスというとゴーゴーバーなどが立ち並ぶ歓楽街というイメージが頭に浮かぶ人が多いと思います。私も以前は同じイメージを持っていました。
しかし、実際のアンヘルスはショッピングモールやマーケットがたくさんあり、市民生活と融合した大きな都市です。ここからは、歓楽街のインパクトが強すぎて誤解されている部分が多いアンヘルスの名誉を挽回していきます。
アンヘルス で感じる市民生活
クラークは経済特区で工場やリゾート施設などが立ち並び市民生活からは少し離れた環境です。一方で、アンヘルスはマーケットやショッピングモールなどがあり市民生活と密接にかかわりあうエリアです。
ネポモールやマーキーモール、セントラルタウンモールなどに買い物に行けば大抵のものは揃います。
また、韓国レストランが立ち並ぶ通称「コリアンタウン」もアンヘルスにあります。おいしい焼き肉屋さんや韓国料理に舌鼓を打てるので、辛いもの好きや韓国料理好きにはたまりませんね。
歓楽街は アンヘルス のほんの一部エリアだけ
「アンヘレス=ゴーゴーバーが立ち並らぶ歓楽街」というイメージを植え付けているのが、市内のバリバゴ地区フィールズ・アベニュー通りにある通称「ウォーキング・ストリート(Walking Street)」と呼ばれるエリアです。上記のアンヘルスの地図の矢印の先にあるエリアのみです。
ウォーキング・ストリート内には、200メートルぐらいの歩行者天国でクラブやバー、KTV(カラオケのこと)、キャバクラ、ゴーゴーバー(フィリピンの一部ではビキニバーとも呼ばれる)がひしめいています。上記の写真でも道路の中央に女の子が立ちんぼしているのが分かりますね。このエリアは、例えるなら新宿の歌舞伎町みたいなものです。
クラークと アンヘルス の治安
よくクラークは経済特区内にあるので治安がいいと言われます。それはその通りです。リゾート地には富裕層が集まりますし、商業エリアには労働者しかおらずフラフラ出歩いている人もいないからです。
一方でアンヘルスは歓楽街があるので治安が悪いと思われがちですが真実はどうか。NUMBEOでアンヘルスの治安とセブ、バギオの治安を比較したら下記のデータが出ました。
アンヘレス | セブ | バギオ | |
---|---|---|---|
昼間の治安 | 60.71 | 70.59 | 85.94 |
夜間の治安 | 37.50 | 47.03 | 54.69 |
確かに治安指数を見てると他の留学地と比べて劣ります。暴行、殺人などの命に係わる重犯罪は少ないですが、窃盗などが多いようです。恐らく、歓楽街での窃盗などが犯罪指数を押し上げているのでしょう。細かい指数は「Crime in Angeles, Philippines」でご確認ください。
確かに、歓楽街の近くは物乞いやホームレスが結構いたりしてあまり環境がいいとは言えません。歓楽街には外国人が多く集まるのでスリなども多いです。
しかし、それは主に歓楽街に限ってのことで普段生活するうえで身の危険を感じることはありませんのでご安心ください。くれぐれも「歓楽街=アンヘルスの治安」と混同してはいけません。日本の人が「歌舞伎町の治安=新宿の治安」と判断しないのと同じことです。
歓楽街に行く方は(特に男性)自己責任で足を運んでください。
まとめ
いかがでしたか?
クラーク、アンヘルスエリアの特徴がお分かりいただけたと思います。
現地の細かい情報は実際に訪問してみないことにはなかなか分かりにくいものです。写真や動画では一部の偏った情報ばかりが流れるので、どうしでもイメージばかりが先行してしまい現実とのギャップに驚くことも少なくありません。
ポルタ留学センターは、アンヘルスにフィリピン現地出張オフィスを持っているので、こちらの情報は現地に滞在する私(野口)が実生活の中で調査した情報に基づいて書かれています。信憑性は高いと思って頂いて大丈夫です。
ぜひフィリピン留学地選びの参考にして頂ければ幸です。