TOEIC(R/L)のスコアを上げたいでも伸び悩んでいるという人も多いでしょう。
そんなときは、今のやり方に限界が来ているときです。打開するにはTOEICのスペシャリストにアドバイスを求めるのが一番。
ということで今回、元TALKアカデミーマナージャーでTOEICの公式テストで955点を獲得した藤原さんにTOEICの攻略法について具体的なアドバイスをもらってきました。
基礎知識、リスニング、リーディング、そして原則の4つのセクションに分けてまとめています。TOEICを学んでいる人、必見です。
そもそもTOEICって何?
TOEICについて知らない人もいるかもしれないので、まずはTOEICの解説から入りたいと思います。
TOEICは、国際コミュニケーション英語能力テスト(Test of English for International Communication)の略で、ビジネス面の英語脳力診断に特化した英語力診断テストです。
アメリカの非営利団体でTOEFLなども主催しているETCがテストの監修をしています。
日本や韓国でとても人気の英語力診断テストで、就職活動時に英語力を証明する一つの指標として日本でも多くの企業がTOEICを採用しています。
TOEICで高い点数を取るための基礎知識


2016年5月末、ETCは日常生活やビジネス場面での英語コミュニケーションの変化に着目し、TOEICテストの型式を変更する決断を下しました。
テストの内容の一部を変更し、より実践的な出題形式を採用したのです。
これによりまずセクションの問題数に変更が加えられました。下記の表で旧TOEICテストと新TOEICテストの問題数の違いを比べてみましょう。
旧TOEICテストの内容と問題数
パート | 項目 | 問題数 |
1 | 写真描写問題 | 10問 |
2 | 応答問題 | 30問 |
3 | 会話問題 | 30問 |
4 | 説明文問題 | 30問 |
5 | 短文穴埋め | 40問 |
6 | 長文穴埋め | 12問 |
7 | 長文問題 | 1文28問、2文20問 |
新TOEICテストの内容と問題数
パート | 項目 | 問題数 |
1 | 写真描写問題 | 6問 |
2 | 応答問題 | 25問 |
3 | 会話問題 | 39問 |
4 | 説明文問題 | 30問 |
5 | 短文穴埋め | 30問 |
6 | 長文穴埋め | 16問 |
7 | 長文問題 | 1文29問、2文25問 |
上記の赤字が問題数が減った項目、青字が問題数が増えた項目です。
全体の問題数は変わっていませんが、今まで比較的点数を取りやすかった項目から問題が減らされ、点数を取りにくかった項目の問題数が増えたような印象を受けます。
また、旧形式ではパート3の会話問題は、男女2名の会話による問題がメインでしたが、新形式からは会話に加わる人数が3名に増え、より複雑になりました。
さらにパート4の説明文問題も地図やイラストを見て回答する問題がでるなど大きな変化があります。
パート7では、テキストメッセージやチャット型式で複数人がやり取りをする現代風の設問も加わり、より複雑で難易度が上がりました。
旧スタイルから新スタイルに移行する中で上記に挙げたような大きな変更点がいくつかあるのでその点は要チェックです。
リスニングパートを攻略する秘訣
基礎を理解したら、いろいよ各項目ごとの攻略法を聞いていきましょう。
まずはリスニングパートを攻略するためのアドバイスを聞きました。


集中力が何よりも大切!
藤原さんが、リスニングパートを攻略するうえで一番最初に挙げたのは「集中力」でした。
リスニングパートで点数が採れない人は、ほぼ例外なく最初から最後まで集中してリスニングテストに臨むことができる集中力と体力が欠如していると言います。
そして、この集中力や体力は、勉強慣れとテストの数をこなす中でだんだんと身についていくものであり、一夜にして得られるスキルではないと言います。
TOEICテストを受ける人は公式テストの日程などが決まっているため、常に時間に終われるプレッシャーを感じていると言います。
だからこそ、持続的な学習によってテスト慣れしておくことが何よりも大切だそうです。
5W1Hを聞き逃すな!
次にリスニングパートでしっかりと点数を確保するために重要なポイントも教えてくれました。
それは文頭に出てくる5W1Hだそうです。5W1Hとは、下記のことを言います。
- Who(誰)
- What(何)
- When(いつ)
- Where(どこ)
- Why(なぜ)
- How(どのように)
上記のどれで問題文が始まるのかをしっかりとチェックしておく必要があるのだそうです。
そうすれば質問の意図がどのようなものなのかしっかりと理解でき、勘違いの回答が減るといいます。中にはひっかけ問題もあるそうなので最初の一文から集中して聞き取るようにしましょう。
リーディングパートを攻略する秘訣
お次は、リーディングパートを攻略するための秘策を聞きました。
時間内に終わらないことが多いリーディングパートですが、藤原さんはいつもテスト終了の最低5分から10分前には終わらせることが出来ると言います。
一般の学生との違いはおこにあるのか、その秘密を探ってみましょう。


パート5は、文法知識と単語力がカギ
パート5の短文穴埋め問題は、とにかく文法知識と単語力がカギとなるようです。
特に時制の問題や三単現のSを付けるかどうかなどの基本的な文法問題は確実に正解するようにした方がいいとのアドバイスを頂きました。
文法問題は、ルールを知っていれば一瞬で間違いが変わる問題も多いので素早く回答できれば時間の短縮にもなるそうです。
また、単語の問題に関して分からない場合は予測で回答し、頭を切り替えてすぐに次の問題に取り掛かることが重要とのこと。
分からない単語はいつまで悩んでも出てくるものではありません。それよりも、回答できる問題を確実に落とさないようにするために分からない問題を切り捨てる勇気も必要だそうです。
パート6は、文脈を読み取る力が重要
パート6は、少し長めの文章の穴埋め問題です。
適切な文法や接続詞、文章を選ぶ問題など様々な設問があります。そのため文法知識や語彙などパート5攻略のために必要なスキルと被る部分がほとんどです。
異なる点は、前後の文章や全体の内容を瞬時に理解して文脈を読み取る力が重要になることです。
ある程度問題のパターンは決まっているらしいので何度も模試を繰り返して、問題の傾向に慣れておくことも必要だそうです。
パート7は、読み返しの回数を少なくすること
パート7は、読み返しの回数を少なくすることがカギだそうです。
藤原さん曰く、パート7でほとんどの人が時間切れになってしまうのは、読み返す回数が多すぎるためだと言います。
読み返す回数は、多くても1回が限度だそうです。
勉強する際には、いかに読み返す回数を少なくして設問に関連するポイントを文章の中から見つけられるかが重要なポイントになると言います。
例えば、パート7の長文にはパラグラフ(段落)がありますが、英語は段落ごとに言いたいことが書かれているルールになっているので、各段落がどのような内容で構成されているのかを瞬時に判断する能力が必要だそうです。
その能力を鍛えることが出来れば、〇か×かの問題やどういった内容のことが掛かれているかといった基本的な問題は一発で解けるようになると言います。
ただし、数字や期間などもひっかけ問題として出やすい設問が出た時は念のために一度だけ読み返しポイントだけを見て回答することがポイントだそうです。
TOEICスコアアップ に必要な3つの原則
以上が藤原さんよりアドバイス頂いたTOEICスコアアップに必要なポイントです。
ここからは、私が藤原さんに板ビューする中で気づいたTOEICスコアアップに必要な3つの原則をシェアしたいと思います。
現実的な目標設定と学習プランを作成しよう
まずは、自分の現在のレベルに合った現実的な目標設定を立てることです。
まだTOEICを受けたことがない人や300点代しか獲れていない人が4週間で700点台を狙うというのは正直とても非現実的な目標です。
TOEICは、段階を追って点数を伸ばしていくテストです。そのため現状のレベルの把握と学習に用いる期間、期間内に目指せるスコアをしっかりと現実的な視点を持って決定しましょう。
落としてはいけない問題を確実に獲れ
次に重要なのは、落としてはいけない問題を確実にとっていくこと、そして模試を繰り返して落とさない問題を少しづつ増やしていくことです。
TOEICの問題は内容こそ違えど一定の傾向があると言います。文法の問題などは特に傾向性が掴みやすい問題です。
基本的な英文法の知識や語彙の習得を繰り返しながら、模試の回数を重ねることでコツコツと点数を伸ばしていくことが可能になるでしょう。
分からない問題は振り返らない・引きずらない
落としてはいけない問題を確実にとることと同じくらい大切なのが、分からない問題を振り返らない、または引きずらないことです。
分からなかったら直感で適当に回答し、頭を切り替えてすぐに次の問題に意識を集中させましょう。
藤原さんも、インタビューの中で「前の問題の回答大丈夫かな?合っているかな?」と振り返っているような人は、確実に今目の前にある問題も落とすと言っていました。
初めのころは難しいかもしれませんが、分からない問題を切り捨てる勇気というのも模試を繰り返す中で習得できるようです。
まとめ
いかがでしたか?
TOEICで高得点を取るための秘訣がお分かりいただけたと思います。
955点という驚異的なスコアを獲得している伝説の男からのアドバイスはやはり説得力がありますね。
TOEICは、しっかりとポイントを絞った努力をすれば確実に点数が上がるテストです。今回の記事を参考にしてTOEIC対策に役立てて頂けると幸いです。
また、藤原さんが以前マネージャーを務めていたTALKアカデミーはTOEIC対策の名門校でもあります。
藤原さん自身もTALKから多くのメソッドを学んだそうです。TOEICのスコアアップを考えている人はぜひTALKへの留学を検討してみてはいかがでしょう。
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